この世は絶え間のないシーソーだというモンテーニュ

フランスの哲学者モンテーニュの言葉で有名なのが、この世は絶え間のないシーソーだという名言です。
人生には様々なことが起こります。
良いことも悲しいことも起こりますが、どちらかがずっと続くことはないです。
悲しくて気分が落ち込んでいるときには、よくモンテーニュの言葉について考えます。
どんよりと気分が落ち込んでいても、ある日楽しいことが起こり気分が全く変わることはよくあります。
人生というのは、本当に絶え間のないシーソーだなと感じます。
モンテーニュは16世紀のルネサンス期に活躍した哲学者で、フランスではとても尊敬されています。
実家は裕福で、頭が良かったモンテーニュは法学を学びフランスの法官になります。
37歳になると法官を辞任し、故郷に戻って随想録の執筆を始めます。
彼はアンリ三世とアンリ四世の侍従も任されています。
当時のフランスは宗教戦争の時代でしたが、彼は穏健派だったのでカトリックプロテスタントの融和に努めます。
ボルドーの市長にも選ばれ、イタリアからフランスに戻ると2期市長を務めます。
アンリ四世はモンテーニュに顧問になるよう頼みますが、彼は辞退します。
1592年に亡くなりますが、死ぬまで随想録の加筆を続けています。
彼の随想録は素晴らしく、フランスだけでなく世界中で人気があります。
随想録は1580年に刊行され、彼の死後改訂版が出版されます。
当時としては珍しく聖書からの引用がほとんどなく、後のパスカルデカルトにも大きな影響を与えています。